- ※この説明は、知財高裁の裁判をわかりやすく伝えることを目的としたもので、知財高裁で行われている手続の一例です(写真はイメージです。)。
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- 上の画像は、判決前の法廷の様子です。多くの方がニュースなどで目にしたことがあるはずです。では、判決をするまでに一体どのようなことが行われているのでしょうか。
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- 民事裁判は、訴えを提起した人(原告)が「訴状」を裁判所に提出することから始まります。裁判所は訴状が法律の要件を満たしているかを審査した上で、裁判所書記官が、訴状に記載された相手方(被告)に対して訴状を送付します。
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- 裁判官は、双方の主張や証拠の内容を確認し、法的観点から吟味・検討します。
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- 知財高裁には、専門的な知識を必要とする裁判を取り扱うため、裁判所調査官という職員がいます。裁判所調査官は、裁判官の指示を受けて、専門的な事柄について調査して、裁判官に報告します。
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- 双方の主張や証拠について、疑問点や不明点を原告と被告のいる場で確認し、必要な主張や証拠を追加で提出してもらうなどし、争われている点を整理する手続を行います。このような主張や証拠を整理する手続を「争点整理手続」といいます。裁判所ではウェブ会議の方法によって開催することが多くなっています。
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- 対立する双方の言い分を確認し、争われていることを整理した後、どちらの言い分が正しいのか判断するために、それらの内容をより深く理解する必要がある場合があります。知財高裁では、「技術説明会」という手続を行うことがあります。
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- 法廷での審理を終えた後、判決をするまでの期間に、案件を担当している裁判官同士が議論をします。この議論を「合議」といいます。合議を経て、判断の結論と理由を記載した判決書を作成します。
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- 裁判所の役割は「判断する」ことです。民事裁判では最終的に「判決」という形で判断を行います。これまで見てきたような手続を経て、公開の法廷で「判決」を行います。