専門委員実務研究会の開催

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 知財高裁では,例年,専門委員の資質の向上を図るために,知的財産権関係事件担当専門委員実務研究会を開催しています。本年度も,平成26年12月5日,知的財産権関係事件を担当する専門委員のうち電気の分野の専門委員43名,機械の分野の専門委員37名と知財高裁,東京地裁知財部及び大阪地裁知財部の裁判官らが参加して,同研究会が開催されました。

 研究会は第1部と第2部に分かれて行われました。

 第1部では,知財高裁設楽所長の挨拶に引き続き,2名の専門委員が,「専門委員としての事件関与の在り方」とのテーマで,これまでの関与事件での経験談,専門委員として事件関与の際に心掛けていることや裁判所への要望等についての講演を行いました。

 第2部では,電気及び機械の各分野について,それぞれ3班のグループに分かれ,電気の分野では「表示スクリーンをもつ電子装置」,機械の分野では,「継手装置」,との名称の特許に関する事件を題材に,専門委員としての具体的な関与の仕方等についてケース研究が行われました。各グループでは,取り上げられたケースでの進歩性判断の在り方や専門委員としての具体的関与の方法等について活発な議論が行われたほか,それぞれの専門委員が現実に事件に関与した際の体験や裁判所への要望についての発表もありました。

 最後に,全体会において,各グループからそれぞれ1名の専門委員がグループでの議論の状況についての報告を行い,また同報告を踏まえての質疑応答がされ,研究会を終了しました。

写真:講演の様子その1

写真:講演の様子その2