知財高裁研究会の開催(講師:慶應義塾大学大学院法務研究科(法科大学院)奥邨弘司教授「米国著作権法の最新動向~フェア・ユースと注目裁判例の紹介~」)

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平成26年9月26日,知財高裁研究会が開催され,慶應義塾大学大学院法務研究科(法科大学院)教授の奥邨弘司氏による「米国著作権法の最新動向~フェア・ユースと注目裁判例の紹介~」と題する講演が行われました。

 奥邨教授は,米国著作権法に関するものを含め数多くの著作・論文を発表されており,最近のものとしては,「公衆への送信および送信(利用)可能化に関する権利を巡る米国の状況」(高林龍ほか編『年報知的財産法2013』日本評論社,2013年),「フェア・ユース再考―平成24年改正を理解するために」<講演録>(コピライト629号2~30頁,著作権情報センター,2013年)などの論文等があり,また,著作としては,「クラウド時代の著作権法―激動する世界の状況」(共著・勁草書房,2013年7月),「フェア・ユースの考え方」(共著・太田出版,2010年8月)などがあります。

 今回の御講演では,米国著作権法におけるフェア・ユース条項について,その沿革や,解釈の基礎となる重要な米国最高裁判決についてご説明いただくとともに,多数の米国下級審判決を検討された教授の研究結果を踏まえ,具体的な事案におけるフェア・ユース該当性の判断のされ方についてお話しいただきました。また,最近米国でなされたAereo事件最高裁判決の内容及びこれを踏まえた今後の展望についてもお話しいただきました。

 質疑応答では,フェア・ユースの適用のされ方などについてより踏み込んだ議論が行われるなど,活発な議論が行われました。

写真:講演の様子