知的財産権関係事件担当専門委員実務研究会の開催

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 平成17年12月13日,知的財産権関係事件を担当する東京高裁及び大阪地裁所属の専門委員の内115名と知財高裁,東京地裁知財部及び大阪地裁知財部の裁判官の内34名が参加して,知的財産権関係事件担当専門委員実務研究会が知財高裁において開催されました。

 研究会では,知財高裁所長が開会あいさつとして「知財高裁における特許権訴訟と専門委員の役割の現状及び展望」について述べ,その後,グループ別にケース研究を行いました。ケース研究では,特許の進歩性についての判断の在り方を主たるテーマとし,既に判決・和解等で終局した事件の中から,進歩性についての判断が審決と判決とで分かれたケースなどを取り上げました。参加者は,それぞれが希望した発明等の名称別に「生海苔の異物分離除去装置」,「重量物吊上げ用フック装置」,「洗車機」,「古細菌からの組換え熱安定性DNAポリメラーゼ」,「難燃性組成物及び電線,ケーブル」,「塩味茹枝豆の冷凍品及びその包装品」,「無停電性スイッチングレギュレータ」,「誘導電力分配システム」の8つのグループに分かれて,各ケースごとに意見交換を行いました。また,今後の専門委員制度の積極的な活用に向けた実務上の工夫等に関しても意見交換を行い,専門委員の関与の在り方について研究しました。最後は,全体会において,各グループから検討結果の報告を行い,それぞれの成果を共有して,研究会を終了しました。

 多数の方々に参加いただき,活発な意見交換がなされ,非常に有意義な研究会となりました。

写真:知的財産権関係事件担当専門委員実務研究会の様子