知財高裁研究会の開催(講師:明治大学法科大学院熊谷健一教授「知財制度の整備支援の現状と課題-ミャンマーにおける知財制度の整備支援を中心に-」)

 平成27年7月3日,知財高裁研究会が開催され,明治大学法科大学院教授の熊谷健一氏による「知財制度の整備支援の現状と課題-ミャンマーにおける知財制度の整備支援を中心に-」と題する講演が行われました。
 熊谷教授は,「逐条解説 改正特許法」(1995年、有斐閣)のほか,共著として多数の特許法等の改正の解説を執筆されておられ,特許法の概説書として著名かつ古くから広く読まれている吉藤幸朔著「特許法概説」の補訂を行っておられます。また,最近のご論考としては「判例研究 用法,用量が異なる処分に基づく特許権存続期間の延長」L&T67号(2015年4月)があります。
 今回のご講演では,ミャンマーにおける知的財産分野に関する法整備支援の現状や課題を中心に,ミャンマーの法制度の現状や法制度の整備が遅れている原因,さらには,広く,ミャンマーに限らないこれまでの日本による東南アジア諸国に対する知財制度の整備支援の取組状況等,幅広い内容について,ミャンマーにおける法整備支援に実際に携わられているご経験を交え,お話しいただきました。
 質疑応答では,知財制度を整備するメリットが現地でどのように理解されているのかといった点や,知財制度を担う人材育成の現状といった点について,より踏み込んだ議論が行われました。

写真:議論の様子