大韓民国特許法院主催の国際知的財産裁判所会議への出席

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  •  令和6年11月6日から7日にかけて、大韓民国特許法院(IP High Court of Korea)が主催する国際知的財産裁判所会議(International IP Court Conference / IIPCC)がソウル特別市内で開催され、東京地方裁判所の杉浦正樹部総括判事と知的財産高等裁判所の天野研司判事が参加しました。IIPCCは、特許法院が2015年から毎年、知的財産訴訟を担当する各国の裁判官等を登壇者として招いて開催してきた国際会議であり、今年の会議は10回目の記念大会として大規模に開催されました。
     杉浦判事は、「効率的な訴訟審理」(Best Practices for Efficient Litigation Process)と題するパネルディスカッションに登壇し、訴訟の開始から終了までの各段階において、手続のデジタル環境への移行も踏まえつつ、主に特許権侵害訴訟の審理を念頭においた日本の制度の特徴を紹介した上で、各国の制度比較を踏まえた議論に参加しました。
     天野判事は、「均等論」(DOE: Approaches in Different Jurisdictions for Substantial Patent Protection)、「医薬・バイオ技術発明の論点」(Emerging Issues in Pharmaceutical and Biotech Invention)と題する各パネルディスカッションに登壇し、均等論や、医薬・バイオ関連発明の特許要件等が問題となった日本の裁判例について紹介して、各国との判断手法の類似点や相違点を確認したほか、各国パネリストから寄せられた質問に回答するなどしました。

会議の様子

会議での発言の場面